2024.10.25
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【例文あり】展示会のお礼メールはどんな文面がよい?

展示会後のフォロー

この記事でわかること

  • お礼メールの作成方法
  • お礼メールを送った後の流れ
  • メールの事前準備のコツ

展示会で自社のブースを訪れた人には、展示会当日から翌営業日中、なるべく早くお礼メールを送りましょう。お礼メールを送ることで、自社のことを思い出してもらえる、その後の具体的な商談につなげられるなどさまざまなメリットがあります。

ただし、全員に同じ文面を送るだけでは、相手からの反応もなく、メリットを享受できない可能性もあります。相手の興味や関心の度合いに合わせたお礼メールの例文や、他社のお礼メールと差別化するポイントを紹介します。

【タイプ別】展示会のお礼メールの例文

来場者のなかには、自社へ強く興味を示した人から、反応の薄い人までさまざまです。タイプ別に有効なお礼メールの例文を紹介します。それぞれの例文に当日の会場の様子を書き加えるなど、アレンジを加えて活用してください。

関心の高い人向けの例文

展示会での感触が良く、確度が高いと感じた来場者には、メール内で具体的な商談の提案まで踏み込むのがよいでしょう。

ただし、相手の方は他社からも似たようなメールを複数受けとることが予想されます。以下のように、当日聞いた内容を交えた独自性のある文面にすると、関心を持たれて商談につながりやすくなります。

【 】内は、相手によってカスタマイズする箇所です。できるだけ編集する箇所を減らしつつ、個別の案内を送ることがポイントです。

<件名>
◇◇様…ご来場のお礼/株式会社〇〇 ▲▲【展示会名】


<本文>
株式会社★★
◇◇様


お世話になっております。
株式会社〇〇の▲▲と申します。


本日はお忙しいなか、【展示会名】にお立ち寄りいただきありがとうございました。
弊社のブースでは【製品名A・B・C】についてご説明いたしましたが、
参考になりましたでしょうか?


貴社では特に【課題】についてお悩みとのことでしたので、
弊社の製品がお役に立つのではないかと考えております。


差し支えなければ一度、【製品名A・B・C】を持参して、貴社向けの
導入シミュレーションをご提案できればと存じます。


以下の日程のうち、ご都合のよろしい日時をご連絡ください。


・★月20日(月)10:00~17:00
・★月21日(火)13:00~18:00
・★月23日(木)9:00~13:00、16:00~18:00


いずれの日程も難しければ、別日での対応も可能です。
また、オンラインでのご説明も承っております。


お忙しいなか大変恐れ入りますが、ご返信のほどどうぞよろしくお願いいたします。

(署名)



関心の低い人向けの例文

それほど感触が良くなかった方にも、お礼メールは送っておくべきです。当日紹介した製品について簡潔にまとめ、「何かあれば連絡をください」といった内容も併記しておきましょう。

<件名>
【展示会名】ご来場のお礼/株式会社〇〇 ▲▲


<本文>
株式会社★★
◇◇様


お世話になっております。
株式会社〇〇の▲▲と申します。


本日はお忙しいなか、【展示会名】にお立ち寄りいただきありがとうございました。
以下の製品についてご紹介させていただきましたが、参考になりましたでしょうか。


〈展示製品〉
・製品名A
======(資料URL)
・製品名B
======(資料URL)
・製品名C
======(資料URL)


製品について不明点がございましたら、本メールにご返信いただくか、以下の問い合わせ先までお気軽にご連絡ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


弊社ホームページでは、製品の導入事例紹介のほか、定期的に開催しているセミナーの情報も掲載しています。ぜひご覧ください。

https://www.○○○.co.jp

(署名)

製品紹介によって自社のことを思い出してもらい、できればホームページなどに誘導して興味を惹きつけることを意図したパターンです。

確度不問で、特典の案内をしたい場合の例文

来場者限定の特典を用意しているときは、ダウンロードや閲覧を促す文面を送ります。「限定」や「特典」といった表記には、来場者の興味を惹きつける力があるため、件名で特典があることを明確に記載しましょう。そのうえで、メール内でも早々に特典について触れます。

<件名>
※来場特典のご案内※ご来場のお礼/株式会社〇〇 ▲▲【展示会名】

<本文>
株式会社★★
◇◇様


お世話になっております。
株式会社〇〇の▲▲と申します。


本日はお忙しいなか、【展示会名】にお立ち寄りいただきありがとうございました。
弊社のブースでご説明した製品名A・B・Cについて、本展の来場者様限定で無料サンプルをプレゼントいたします。


1週間限定のキャンペーンですので、以下フォームよりお申込みください。


▼来場者限定・無料サンプル申込みフォーム
https://www.~~~~~~~~


なお、各製品についての詳細は、以下よりご覧いただけます。


・製品名A
======(資料URL)
・製品名B
======(資料URL)
・製品名C
======(資料URL)


ご検討のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

(署名)

この特典を申込んだ方が、一定以上の関心のあるユーザーということになります。

お礼メールの文面を差別化するポイント

自社以外にも多くの企業が、展示会後には来場者へお礼メールを送っています。たくさんのお礼メールの中で埋もれず、相手にきちんと読んでもらうためには、次の4点を意識しましょう。

  1. 展示会終了直後~翌営業日に送る
  2. 当日の様子も交えて書く
  3. 次のアクションを促す
  4. シンプルかつ開封したくなる件名(タイトル)を付ける

こうした点を踏まえたメールを送れば、きっと相手から良い反応が得られるはずです。

展示会終了直後~翌営業日に送る

まずはスピーディーに送付することです。なるべく当日中、遅くても翌営業日のうちに送りましょう。そのために名刺やアンケートで集めた情報は速やかにデータ化しておく必要があります。

お礼メールを送るのは、来場者に自社のことを思い出してもらい興味を持ってもらうためです。時間が経つほど記憶が薄れてしまうため、印象が鮮明なうちに送っておくことが効果的です。

他社より早く送るだけで「熱心な企業だ、どのようなことが書いてあるのだろう」と来場者の興味を引き、開封されやすくなります。似たようなメールが多数届いた後では、開封されづらくなるでしょう。

ただし「会場で相手と別れた直後」など、送付のタイミングが早すぎても良くありません。自動送信されたメールだと思われ、印象が悪くなる可能性があります。午前中に接客した方にはその日の午後に、午後に話した方は翌日に送るのが最速のタイミングでしょう。

当日の様子も交えて書く

メールの文面には、当日話した内容も盛り込みましょう。

メールの例文でも紹介したように、よくありがちな文面では熱意が十分に伝わらないことも考えられます。多少アレンジして、オリジナリティあるメールに仕上げましょう。具体的には、以下のような点を盛り込むことをおすすめします。

  • 自社が強調していた出展製品の情報やブースの見た目の特徴
  • 来場者に対して説明した内容
  • 来場者が質問した内容とその回答
  • そのほかの来場者の反応や自社スタッフの気づきでシェアしたいこと

会場で来場者から展示製品や自社について質問されたなら、それに対する回答を入れることで独自性の高い文章になるはずです。会場の混雑状況やブースの熱気など、来場した人だからこそわかる情報を盛り込むのもよいでしょう。

次のアクションを促す

「読んで終わり」ではなく、相手にさらに行動させる文面も意識しましょう。次回の説明する機会をもらうことも、最も効果的な提案でしょう。
そのほかにも、展示会で紹介した製品の資料やホワイトペーパーを添付する、セミナーの案内を載せるなどの工夫が有効です。

「アクション」を成果につながりやすい順に並べると、次のとおりです。

  1. 商談アポイントの設定
  2. 体験会やウェビナーへの参加
  3. 社内での情報共有を促す
  4. 資料のダウンロードを促す

効果が大きいアクションほど、実行のハードルは高くなるものです。来場者の反応や感触を踏まえて、どういったアクションをとるのか検討することをおすすめします。

シンプルかつ開封したくなる件名(タイトル)を付ける

本文の内容も重要ですが、メールは開封されなければ意味がありません。そのため、目を引く件名(タイトル)の設定を心がけましょう。

一例として、以下のように製品名と社名を入れつつ、お礼メールであることがわかるようにするのがおすすめです。

  • 昨日の◯◯のお礼/株式会社△△ ★★(名前)
  • 【製品名】本日のお礼/株式会社△△ ★★(名前)
  • 【株式会社△△ ★★(名前)】(展示会名)のお礼

冒頭に相手の氏名を入れる方法も、開封率のアップにつながるといわれています。

逆に「至急」「重要」といった表現は避けた方がよいでしょう。これらの表現は、送信側の都合による自分本位なものであり、受け手の心証が悪くなる可能性があります。

また「先日はありがとうございました」など抽象的な件名のみで済ませることも、無機質で雑な印象を与えかねません。

展示会のお礼メールを送るメリット

ここまで具体的な送り方のポイントをおさえていただいたうえで、展示会のお礼メールを送るメリットを整理します。

自社のことを思い出してもらいやすくなる

お礼メールは、展示会や、展示会で見た自社の製品に対するリマインダーのような機能を果たします。

相手は、展示会で他社の製品の情報にも触れている状態です。短時間で多くの情報に触れている分、各社の情報が混同したり、詳細を覚えていなかったりすることは珍しくありません。


お礼メールで自社のことを思い出してもらうことで、「もっと知りたい」と興味を持ってもらえる可能性も高まるでしょう。場合によっては、「連絡しようと思っていたが、どこの企業か忘れていた」という来場者から感謝されるかもしれません。

コミュニケーションのきっかけになる

お礼メールは、相手方と自然にコミュニケーションをとる機会にもなります。

会場で名刺交換をしても、その後自発的に連絡をしてくれる来場者は多くないでしょう。だからこそ、こちらからお礼メールで連絡を入れることで、やりとりを開始するきっかけが必要です。お礼メールが商談の設定につながる可能性もあります。

すぐに商談にはつながらなくても、相手と面識ができることも大きなメリットです。その後も継続的にアプローチしていれば、何かの機会でより具体的な商談に発展することもあるでしょう。

お礼メールを送った後にとるべき3ステップ

お礼メールはあくまでも、今後の営業活動につなげるための足がかりに過ぎません。メールを送って満足するのではなく、次の流れでさらなる行動につなげましょう。

  1. 相手の感触を確認
  2. 個別に対応
  3. 好感触の人は営業部門に回す

お礼メールに返事が返ってきたり、具体的な商談の依頼をされたりと、確度が高いと感じる案件は、早急に営業部門と連携して、アポイントの設定を行います。

返信はあってもすぐ商談につながらなさそうな人、お礼メールへの反応がない人は、対応の優先度を下げても構いません。ただし、社内のデータベースに登録し、今後も継続的に案内を送ってください。

展示会のお礼メールをスムーズに送るために準備したいこと

展示会のお礼メールは、送付が遅れるほど効果が薄れます。しかしながら、一律に同じメッセージでも効果が期待できません。対策として、事前に次のような準備をしておきましょう。

展示会のお礼メールを送る基準を決めておく

来場者の関心が高いか低いかを判断する基準は、事前に決めておきましょう。ある程度は、対応するスタッフの主観によって左右されますが、接客の感触や温度感にあわせてお礼メールを送り分けることは重要です。

確度を判断する基準としてよく使用されているのは、「BANTC条件」です。これは以下の英単語の頭文字から取られたものです。いくつの条件を満たしているかによって、受注確度を判断します。

Budget(予算)いくらぐらいの予算が見込めるか
Authority(決裁権)決裁権・決定権があるのは誰か
Needs(必要性)必要性を感じているか
Time Frame(導入時期)いつ予算を獲得できるか
Competitor(競合)ほかにも検討している製品はあるか

たとえば、当日に「導入する製品を検討中で、すでに予算化されている。来年の3月までに導入したい。決定のキーパーソンは担当役員」といった情報まで聞けていれば、3条件が満たせていることになります。当然、関心が高い方向けのメールを送るべきでしょう。

「今は予算化を目指している段階。その後は検討したい」と考えている来場者も、タイミングが来れば一気に優先度が高くなる可能性があります。お礼メールで、コミュニケーションのきっかけを作っておきます。

あらかじめメール送信前後のシナリオを考えておく

展示会で名刺交換をしてからお礼メールを送付し、その後のアクションにつなげるまでのシナリオを考えておくとよいでしょう。以下のように、いつ・誰が・何をするといった内容を決めておくだけで、素早く、ミスなく対応できます。

  • 展示会での対応後:来場者の関心度チェック、メール文面のカスタマイズ
  • 展示会当日~翌日:お礼メール送信
  • 展示会終了後:返信が来た人へ営業担当が連絡
  • 展示会から2週間後:製品活用事例の送付

来場者の関心に適したメールのひな形を用意しておき、当日の様子を追記すれば送れるようにしておくと、その後の工程もよりスピーディーに進められるでしょう。

まとめ

展示会に出展する目的は集客や名刺交換ではなく、名刺交換をした相手をその後のアプローチにつなげることです。そのためにも早めにお礼メールを送り、会期終了後に自社のことを思い出してもらいましょう。
​​​​​​​特に、興味や関心の高い相手に対しては早急にメールを送ることで、相手の熱意が冷めないうちに商談につなげられる可能性も高まります。今回紹介した例文をアレンジして、素早くお礼メールを送り、今後のビジネスに活かしてください。

監修者プロフィール

RX Japan 株式会社 第一事業本部 近藤 彩葉

米国の大学を卒業後、ニューヨークにて勤務。2015年に日本に帰国し、RX Japanに入社。Exhibitor Successエキスパートとして、国内および海外企業が展示会に出展する際のサポートおよびコンサルタントに従事。担当展示会はエネルギー関連からファッション業界まで多岐にわたる。

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