リードを効率的に獲得するには?オフラインとオンライン施策をまとめてご紹介
By kimiaki.matsuo_hakuhodody-one.co.jp 展示会のノウハウ
この記事でわかること
- リード獲得の基本知識・目的
- オフライン・オンラインでのリード獲得の方法
- リード獲得につなげるための施策のポイント
リード獲得は、BtoBビジネスの成長を支える重要なマーケティング活動です。デジタルシフトが進む現代ではオンライン施策の重要性が高まっていますが、展示会をはじめとしたオフライン施策も依然として有効な手段といえます。本記事では、リード獲得の基本的な考え方から、オフライン・オンラインそれぞれの具体的な手法、成果につなげるためのポイントまで解説します。
リード獲得とは?
リード獲得(リードジェネレーション)は、将来的に自社の商品やサービスに興味・関心を持つ見込み客の情報を獲得する活動を指します。展示会で名刺交換をした担当者や、WEBサイトから資料請求を行ったユーザーなどがこれに該当します。BtoBマーケティングで、ビジネスに貢献する重要な活動である「デマンドジェネレーション」における見込み客を見つけるための取り組みです。
リード獲得には、企業側から見込み客に能動的に働きかける「プッシュ型」と、顧客側から企業に接触してもらう「プル型」の2種類が存在します。具体例を挙げると、プッシュ型はアウトバウンドコールやダイレクトメール(DM)などを指し、プル型は展示会やオウンドメディアなどを指します。
リード獲得の目的
リード獲得の目的は、購入意向のある顧客情報を単に集めることではありません。獲得したリードを資産として蓄積し、継続的な営業活動を通じて商談へとつなげ、受注を拡大させていく点にあります。リードを安定的に創出し、案件候補を途切れさせない仕組みの構築は、事業の継続的な成長に欠かせません。
一方で、リード獲得を疎かにすると、営業チームがアプローチすべき対象が枯渇し、商談数や受注数の減少につながる恐れがあります。このように、リード獲得は単なるマーケティング施策の一つではなく、企業の成長や存続を支える重要な役割を担っているのです。
オフラインでリード獲得する方法
対面でのコミュニケーションは、情報の信頼性が高く、短時間で深い関係性を築きやすい点が強みです。デジタルリテラシーが必ずしも高くない経営層や現場の決裁権者に対しても、直接アプローチできるため、意図や価値を正確に伝えやすくなります。
また、デジタルシフトが進む現代においては、あえて対面といったリアルな手法を用いることで、丁寧で誠実な印象を与えられる場合もあります。結果として、他社との差別化を図れる点も、オフラインでリードを獲得する際のメリットといえるでしょう。
オフラインでリードを獲得するには以下のような方法があります。
展示会
展示会は、業界関係者が一堂に会する大規模なイベントです。出展することで、時間と費用を投じて会場に足を運んだ来場者と直接接点を持てます。ブースでの名刺交換だけでなく、その場で商談をすることも可能です。また、実機デモやサンプル配布を行えば、WEB上では伝えにくい製品の操作性や質感を、その場で体験してもらえます。
さらに、多くの展示会では、会場内で業界の有識者によるセミナーやカンファレンスが同時開催されます。これらは展示会の出展者・来場者であれば無料で参加できるものが多く、業界動向や最新トレンド、先進的な取り組みを行う企業の事例など、有益な情報を得られます。
展示会には自らの意思で参加している方が多く、課題意識や導入意欲の高い来場者が集まりやすいのが特徴です。数日間でまとまった数のリードを獲得できるでしょう。獲得したリードに対して、イベント後のフォローメールやお礼と共に有益な情報を提供するフォローコールなどで継続的にコミュニケーションを取りましょう。
一方で、ブース設営やスタッフ教育などの事前準備に時間とコストがかかるため、準備期間を十分に設ける必要があります。
個社のセミナー
セミナーは、自社の専門ノウハウや最新の業界動向をテーマに講演を行い、リードを集める手法です。時間を割いて参加する来場者は、課題意識が明確であることが多く、獲得したリードの中でも受注につながる可能性が高い点が特徴といえます。
セミナー終了後の名刺交換会や個別相談会では、現場で抱えているリアルな悩みを深くヒアリングできます。ヒアリングの際は、一方的な提案を避け、相手の課題や背景を丁寧に聞き取る姿勢を心がけ、できる限り具体的な課題を引き出しましょう。
一方で、集客のための広告運用やダイレクトメールの送付など、会場へ人を呼び込むためのコストと労力が必要になります。また、会場の手配や当日の運営スタッフの確保といった準備にも一定の工数がかかるため、費用対効果を踏まえた計画的な開催が求められます。
アウトバウンドコール
アウトバウンドコールは、アプローチしたい企業リストに対して直接電話をかけ、アポイントの獲得を狙う代表的なプッシュ型営業手法です。企業リストさえ用意できれば、今日からでも開始できるスピード感と即効性が特徴です。
また、業種・売上規模・エリアなどの条件でターゲット企業を事前に絞り込んでアプローチできるため、ターゲット企業に合わせた最適なアプローチを行う手法であるABM(アカウントベースドマーケティング)の実行手段としても有効です。狙う企業を明確にしたうえで接点をつくれる点は、他の営業手法にはない強みといえるでしょう。
しかし、突然の連絡となるため断られるケースも多く、担当者の精神的負担は小さくありません。さらに、リモートワークの普及や代表電話の自動音声化により、決裁者へ電話がつながりにくくなっている現状もあります。電話での接触機会が限られている状況だからこそ、事前の情報収集やスクリプトの工夫によって、つながった際の成功確率を高める準備が重要です。
ダイレクトメール(DM)
DMは、ハガキや封書、FAXなどを用いて自社サービスを案内する営業手法です。日々多くのメールを受け取る経営層であっても、「親展」として送付することで、秘書や受付を介さず本人の目に触れる可能性を高められます。また、冊子や立体物、手書きのメッセージなど、クリエイティブな工夫を施すと、デジタル施策にはない特別感を演出し、強い印象を残せる点も特徴です。
一方で、1通あたりの印刷費や郵送費が発生するため、費用対効果を慎重に見極める必要があります。加えて、送付後の反応を把握しにくく、開封状況や関心度を正確に計測しづらいです。そのため、QRコードやURLを記載して専用のランディングページへ誘導し、行動を可視化する工夫が重要になります。あわせて、DMの到着時期にフォローコールを行うなど、他の施策との組み合わせも効果的です。
マス広告
マス広告は、テレビCMやタクシーサイネージ、駅看板などを通じて、広く多くの人々に情報を届ける手法です。短期間で社名の露出を高め、「誰もが知っている会社」という認知や安心感を醸成できる点が特徴です。知名度の向上により、営業活動における門前払いの減少や、商談時の信頼獲得にもつながるでしょう。また、採用活動においても応募数の増加や、優秀な人材が集まりやすくなるといった副次的な効果も見込めます。
一方で、マス広告の実施には多額の予算が必要となるため、中小企業にとっては資金面でのハードルが高い点が課題です。さらに、接触したユーザーを特定しにくく、問い合わせや受注との直接的な因果関係を把握しづらいという側面もあります。
そのため、マス広告は単独で成果を測るのではなく、検索エンジンでの社名検索を狙うためのフックとして位置づけ、デジタル広告やコンテンツ施策と連動させることが成功のポイントとなります。
オンラインでリード獲得する方法
オンライン施策は、WEBサイトやデジタル広告を運用することで、24時間365日、集客し続ける仕組みを構築できる点が特徴です。
表示回数、クリック数、獲得単価(CPA)といった数値をリアルタイムで把握できます。そのため、PDCAサイクルを回しやすく、投資対効果を客観的に判断しながら改善を進められるでしょう。また、物理的な距離に制約される心配がないため、地方や海外を含む幅広いエリアの顧客へアプローチできます。
こうしたデジタル資産の積み上げが、営業担当者の稼働に左右されない、持続的な集客基盤の構築につながります。
デジタル広告
デジタル広告は、検索エンジンやオンラインメディア、SNSプラットフォームなどに費用を払って広告を表示する手法です。設定を行えば、その日のうちに広告が配信され、リード獲得をすぐに開始できる点が特徴です。特定のキーワードを検索したユーザーや、役職・業種に絞ったターゲティングが可能なため、条件に合致するユーザーだけに広告を配信できます。その結果、広告費の無駄を抑えながら効率的にリードを獲得しやすくなります。
しかし、広告配信を停止すると流入も止まるため、集客を継続するには一定の投資を続ける必要があります。また、クリエイティブの改善やデータ分析を怠ると、成果が出ないまま予算だけを消化してしまうリスクもあります。そのため、ターゲットに響くクリエイティブを検証しながら、配信データをもとに継続的な改善を行うなど、運用の最適化が必要です。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、ブログや商品サイトなど自社運営のWEBコンテンツを通じて業界のノウハウや導入事例などの有益な情報を発信し、主に自然検索からの流入を狙う手法です。
良質なコンテンツは検索エンジンの上位に表示されやすく、広告費をかけずに長期間リードを獲得できる点が特徴です。また、専門知識や実績の発信により、ユーザーから「この分野に強い企業」という認知や信頼を得やすくなります。その結果、SEOやAIO、GEOなどの対策としても有効に機能します。
一方で、コンテンツを公開してからまとまった流入に結びつくまでには、数か月単位の時間がかかります。さらに、質の高いコンテンツを継続的に制作するための人員や、情報の鮮度を保つための定期的な更新など、一定の運用リソースが求められる点には注意が必要です。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、業界ノウハウや導入事例、調査レポートなどをPDF資料として提供し、個人情報を入力していただきダウンロードできるようにする手法です。企業への問い合わせに比べて心理的ハードルが低く、WEBサイトからのリード獲得数を効率的に伸ばせる点や、資料の内容によって、見込み客の検討フェーズを把握できる点が特徴です。また、一度作成した資料は、営業担当者のフォローツールやメールマガジンのコンテンツとしても再利用できます。
一方で、価値のあるホワイトペーパーを作成するには、調査設計やデザイン制作に一定の工数がかかります。加えて、作成して終わりではなく、広告やオウンドメディアを通じて資料の存在を周知する導線設計もセットで考える必要があります。社内リソースでの対応が難しい場合は、外部への委託を検討するのも一つの選択肢となります。
プレスリリース
プレスリリースは、新サービスや新製品、イベント情報などをメディア向けに公式発表する手法です。新聞やニュースサイトに取り上げられることで、広告とは異なる形で社会的信用や信頼感を獲得できる点が特徴といえます。配信サービスを利用すれば、比較的低コストで多くのメディアに情報を届けられる可能性もあります。
しかし、掲載直後はアクセスが増加するものの、話題性が落ち着くと流入が減少しやすい点には注意が必要です。そのため、プレスリリースは継続的なリード獲得を目的とする施策というよりも、認知拡大や信頼獲得のきっかけとして活用するのが適しています。
獲得した注目を一過性で終わらせないためには、リリースから自社サイトや資料ダウンロードページへ誘導する導線を設けるなど、他の施策と組み合わせて活用することが重要です。
ウェビナー
ウェビナーとは、Zoomなどのツールを活用してオンライン上で開催するセミナー形式のリード獲得手法です。場所の制約を受けないため、地方や海外の顧客にもアプローチしやすく、幅広い層を集客できる点が特徴といえます。会場費がかからず、天候の影響も受けないため、比較的低コストかつ柔軟に開催ができます。また、参加者の視聴時間やアンケートの回答内容などをデータとして取得できるため、関心度の高いリードを見極めやすく、その後の営業活動に活かしやすいでしょう。
ただし、対面セミナーと比べると「ながら視聴」や途中離脱が起こりやすい点には注意が必要です。参加者の反応をリアルタイムで把握しにくいため、双方向のコミュニケーションを取り入れるなど、一体感や熱量を高める工夫が求められます。
リード獲得施策を成果につなげるためのポイント
さまざまな方法を紹介してきましたが、どの施策が自社に向いているのでしょうか。リードの獲得数を増やすには、手法(How)の選定から入るのではなく、目的(Why)とターゲット(Who)を明確にした上で最適な施策を選ぶ必要があります。
施策の成果は数値で管理し、感覚に頼らずデータに基づいて判断しましょう。また、完璧を目指して立ち止まるのではなく、まずはやってみて、結果を分析しながら改善を重ねていく姿勢が欠かせません。仮説検証のPDCA(①~④)を素早く回し続けることが、安定したリード獲得と最終的な成果につながります。
①リード獲得のKPIを設定する
今期の受注目標金額から逆算し、必要な商談数やアポイント数、最終的に求められるリード数をロジカルに算出しましょう。また、それを達成するためのコンテンツの公開数や広告の表示回数、クリック数といった行動指標もあわせて管理しましょう。これにより、成果が出ない要因を特定しやすくなり、改善につなげやすくなります。
特にBtoB領域では、リード獲得から商談を経て受注をするまでに一定の時間を要するケースが多いため、獲得したリードがいつ売上に結びつくのかというタイムラグを考慮したうえでKPIを評価しましょう。短期的な数値だけにとらわれず、中長期的な成果を見据えた指標の設定が重要になります。
②獲得したいターゲットを整理する
リード獲得の精度を高めるためには、担当者の部署や役職といった基本的な属性だけでなく、ミッションや業務上の悩み、興味・関心までターゲットのインサイトを具体的に描くことが重要です。あわせて、自社の利益を最大化できる企業の条件(業種、売上規模、従業員数など)を整理し、理想的な顧客像(ICP)として定義しましょう。
BtoB領域では、意思決定に複数の関係者が関与するケースが多いため、それぞれの立場や関心事を把握しておく必要があります。誰に、どのような価値を訴求すべきかを明確にしておくと、施策の方向性がぶれにくくなります。さらに、自社の製品やサービスの対象外となる条件をあらかじめ定義しておけると、無駄なリソース投下を未然に防げます。
③自社の予算や事業フェーズに適したリード獲得方法を選定する
リード獲得施策は、自社の予算規模や事業フェーズに応じた選定が重要です。たとえば、立ち上げ期には即効性のあるアウトバウンドコールやデジタル広告を活用し、安定期には中長期的な資産となる展示会やオウンドメディアに取り組むなど、フェーズごとに手法を使い分けましょう。
また、商品単価やLTV(顧客生涯価値)をもとに、許容できるリード獲得単価の上限を算出し、その範囲内で実行可能な施策を選びましょう。広告費だけでなく、社員の人件費や運用にかかる工数も含め、トータルコストで判断する視点が必要になります。特定の手法に依存すると成果が不安定になるリスクがあるため、複数の施策を組み合わせて実行するのが理想的です。
④リード獲得単価を踏まえて施策を改善する
施策ごとに1件あたりの獲得単価(Cost Per Action)を正確に算出し、チャネル別のパフォーマンスを比較します。たとえば展示会であれば、出展料に加えて装飾費・人件費・ノベルティ代まで含めた総費用で算出します。アウトバウンドコールの場合も、リスト代や通話料、アポインターの人件費を含めて評価するなど、部分的ではなく全体コストで判断しましょう。また、「CPAが一定額を超えたら停止する」「3か月成果が出なければ見直す」といった基準をあらかじめ定めておくことで、感情に左右されずに損切り判断を行えます。
ただし、CPAの低さだけを重視すると、決裁権のない担当者や情報収集目的の層など、質の低いリードが増えるリスクもあります。そのため、最終的な商談化率や受注率、ROIといった指標とのバランスを見たうえでの評価が重要です。
まとめ
リード獲得は一朝一夕で成果が出るものではありません。短期的な結果に一喜一憂せず、PDCAを回しながらの中長期的に取り組むことが大切です。デジタル広告が飽和しつつある現在、質の高いリードを短期間で獲得できる展示会などのオフライン施策の価値も再認識すべきでしょう。市場環境や顧客の行動は常に変化するため、過去の成功体験に固執せず、新しい手法やチャネルを柔軟に取り入れる姿勢が、事業の安定した成長を支えます。
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